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命みなぎる新緑の季節となりました。中庭のヤマボウシは、ゆさゆさと若葉を揺らし、白い花をつけています。小鳥のさえずりで目を覚ます朝、あぁ自然の営みのありがたさ、ささやかな日常を過ごしています。
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今さらながら、イエをつくることはくらしに
ついて思い巡らし、生き方について考えるこ
とだと思います。

イエを建てることになったとき
近所の方に言われた言葉は
「大きな家(本家のこと)があるのにね~」。

確かに、住むに十分な家はあります。

それでもあえてワタシたちのイエがほしいと
思ったのは、精神的な満足を求めたからです。心の充足は、イエの大きさだけで図ることはできません。

「住む」と「暮らす」は別と考えます。
大まかにわけると、たべる・ねるという
生理的欲求は「住む」こと、
一方、ふれあう・かたる・いっしょにおつき
みをする、といったことは「暮らす」こと。

短い動線
(家事がはかどる)

イエの中心にキッチン
(人の集まる場に食あり)

薪ストーブ
(火は太古から人の心を結びつける)

そんな「くらし」を手に入れたいと望みました。

ここで勘違いしてはいけないのは、
イエさえ建てば理想的な家庭ができるのかと
というとそうではないことです。
器だけ整えても、その中に納まる人間の
心懸けがなっていなければ、理想は現実
のものとはなりません。

家庭とは、家族メンバーがある程度努力して
作り上げるもの。
夫婦は所詮他人、親子であっても
親は子どものことをすべて理解していません。
子どもも一人の人間です。

努力というとなんだか演技しているようで
よそよそしいのですが、少なくともお互いに
違う考えを持っている人間同士である以上、
家族であっても相手に対する気づかいや
意思疎通は欠かせません。

夫婦・親子の新たな関係を築いていく、
そのためにイエを建てると言っても
過言ではありません。

この器にふさわしい家族となるべく・・

↑手前に見える鉄骨はビニールハウス用

ココを押してくださると
うれしいデス☆
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まず、この瓦を見てください。



雨上がり?いえそうではありません。

能登瓦は、濡れたようなツヤが特長です。
ここに住み始めて、瓦がお日様に反射して
ぬらっと光っていることが気になっていました。
濡れてもいないのに、しっとりと輝いて
いるのです。

能登瓦は、水分を含んだ重い北陸特有の
雪を屋根から落としやすくするために、
釉薬をかけてなめらかにしているのだそうです。

少なくともワタシの育ったところでは、
こんなキレイな瓦は見たことがありません。
もっとかさついた色合いの瓦が普通でした。

美しいです、能登瓦。
残したい、能登の風景のひとつに推します。
と言いながらワタシたちのイエには能登瓦を
使わない矛盾×××

↓の写真は、今建てているワタシたちの
イエの2階バルコニーから、
本家の蔵&納屋の屋根を見たところ。



ちなみに下部に見えるのが
張り出した和室の屋根です。

能登瓦を屋根に乗せた、風格のある
本家の建物を守っていくのは、
将来のワタシたちです。

今建てているイエ、対して60年を経た
本家。どうやって守っていくのか、
この先の課題です。

ココを押してくださると
うれしいデス☆
建築費というものは予想よりもたいてい
オーバーするのが世の常だそうです。
ワタシたちのイエも例外ではありませんでした。

オーバーした分をどこで削るか思案しました。

★造作家具をカンタン仕様に

★壁塗りを自分たちで

★床のリボス塗りも自分たちで

断熱材のウールブレスが思いのほか高く
グラスウールに変更することも検討しましたが
長い目で見て耐久性もろもろから
ウールブレスにしました。

お部屋が羊毛布団にくるまれているような
感じになるのでしょうか。

ウールブレスは
へたりにくい、断熱性能にすぐれている
天然素材であるため、室内の空気を汚さない
などの特長を備えています。

長い間、羊毛布団(敷き)を使っていますが
健康に悪影響が出たことはないので
断熱材としてもよいものなんだろう、
と素人考えです。

寄り添うウールブレス(羊毛)たち



天井に張られたウールブレス
羊毛のお布団ですっぽりくるまれた、
念願の冬暖かいイエ



ココを押してネ☆

久々に早く帰宅したオット。
空が明るいうちに
イエの進捗状況を確認しておこうと
くまなく見て回っている。

現場監督さんに説明を求める彼。
たまたま残っていてオットに
つかまった気の毒な現場監督さん。
早く帰りたかったろうに、スミマセン。

今日はシージングボードが張られて
壁面がくっきりした。

日一日とかたちができていく様子を
目の当たりにしてふともらした一言、
「うれしいなぁ。。。
だんだんできていく」

あまりに素直なコトバに
オットの心の内を見たような気がした。

同居の身は、遠慮や気遣いが先に立つのか
こんな素直なコトバを耳にすることは
皆無に等しい。

同居する前はそうではなかった。
言いたいのは同居が悪いとかいいとかの
問題ではなく、
人間模様が複雑になればなるほど
コミュニケーションには
最大公約数的
な配慮が必要になってくるということである
(我が家に限ったことかもしれませんが)。

ワタシたち夫婦+子ども、の核家族だけが
このイエで浮いてはいけない
長男であるオットはそんなふうに
考えている。

だから今日もらした「うれしいなぁ」の
一言に、彼の本心が込められていると理解したのです。

ココを押してネ☆
日ごとにかたちができてゆく様を
見るのが楽しい。

早くできてほしいのはやまやまだが、
せっかくなので過程を楽しもうと思う。

目と鼻の先ゆえ、すぐに様子を
見に行ける。
大工さんの作業中は仕事の邪魔に
なるので、夕方カメラを携えて
いそいそと見に行く。
昨日は、屋根と煙突がついた。
煙突がつくとカッコイイ。

このあたりの民家は、能登瓦という
重厚でツヤのある輝きが美しい瓦で
屋根を葺いている。

そういった周囲との調和も考え合わせて
黒のガリバリウムで屋根を葺いて
もらった。



模型どおりのかたちに感激!
当たりまえだといわれようとも
夢が現実になるってこういうことだと
深く納得!

昨日より今日、今日より明日
確実にかたちになり、
肉付けされてイエらしくなってゆく。

今からもう愛着湧きまくりです。

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