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命みなぎる新緑の季節となりました。中庭のヤマボウシは、ゆさゆさと若葉を揺らし、白い花をつけています。小鳥のさえずりで目を覚ます朝、あぁ自然の営みのありがたさ、ささやかな日常を過ごしています。
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モノは使ってこそ生きるのであって、箪笥の肥やしほどもったいないことはないと思っています。着るものは身に纏い、日用品はじゃんじゃん使って初めて、その命や価値が生かされます。よほどのことを除きストックするなんて論外。

箪笥の肥やしの代表格と言えば、和服(キモノ)ですね。すばらしい日本の民族衣装なのに、肥やしではもったいないですね。決まりごとが多くて、着つけが面倒というのが敬遠される理由でしょう。ごもっともです。歳を重ねたせいでしょうか、ワタシの中に流れる日本人の血が、古典的なものへと向かわせるのであります。母が持たせてくれたキモノ、じゃんじゃん着て元を取りますよ。飾りなんかじゃイヤ!ってキモノも言っています。



今までは、着たくとも引き出しが開かない位置に和箪笥が置かれていました。でも、このイエでは、和箪笥の置き場を確保したので、何の障害もなくすぐにキモノが取り出せます。今日、最後の大道具である和箪笥を運び入れて、キモノも整理しました。うら若き頃は嫌っていたピンクの小紋が、今、新鮮に映ります。お正月に着るために、その昔習った着付けを思い出しながら今夜練習してみます。

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自分のイエを持ったらぜひやってみたいことのひとつに「堆肥づくり」がある。暮らし始めて以来排出した生ゴミを、暫定措置としてブリキのバケツにためている。ここ能登は、この時季晴れる日は滅多にない。それでもたまに太陽が顔をのぞかせた日には、日光に当てて乾燥を促している。

なぜ生ゴミの堆肥化にこだわるのかには、理由がある。この地域では、ゴミ袋が有料化になって久しい(らしい)が、最近処理料金が値上がりした。近くない将来、また値上がりするとの予測もある。せっかく地面つきの土地(ヘンな言い回し?)に住んでいるのだから、堆肥化して土に還してあげればリサイクルの循環の輪にのせることになる。

本家で同居生活をしていたときは、コンポスターという緑色の大型ポリバケツに生ゴミを投入していたのだが、図体が大きすぎるため攪拌や切り返しという作業には困難が伴い、ほとんど入れっぱなしの状態だった。フタを開けるとどんな状況だったかは、想像にかたくない。

自分の管理できる範囲の生ゴミ堆肥化計画を練っている。廃材を利用して裏庭につくろうかと。あぁもっと廃材を集めておくんだった!スギやヒノキの端材は、細かく割って薪ストーブの焚き付けに利用しているため、在庫が減ってきている。

話は戻って、生ゴミの80%は水分である。天日で乾燥させるだけでも随分と嵩が減る。我が家ではオカアサマの畑から泥つき野菜を頻繁にいただくので、野菜の消費量は割と多いほうだと思う。それでも1カ月足らずの生ゴミの量は、バケツに3分の2ほどだ。米ぬかを主原料としたボカシ(発酵促進補助材)を投入して切り返しているせいか、まったく匂わない。まぁ、この季節だからということもあるだろう。

でも、いつまでもバケツにためておくわけにもいかないので、自家製コンポスターを早く作らなければっ!

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至るところにドラマティックな演出が凝らされています。そのうちのひとつが中庭の樹木のライトアップ。夕飯の支度をするとき、障子戸の隙間から眺めて愉しんでいます。枝が照明を受けて華やかで幻想的な光景を見せてくれます。どこかの温泉宿(こればっかり言ってますが)にでも滞在しているような、非日常気分を味わうことができるのです。



生活することは、悲しいくらい思いっきり日常です。でも、どっぷり日常に浸かるとときめきやワクワクする気持ちをも無くしてしまいます。もちろん平凡な日常が一番大切なんですが、どこかに逃げ場というか遊びの部分をとっておくと毎日が楽しくなると思うのです。現実からワープする異空間、そんな場は大切ですね。家の中にそんな場があると、家で過ごす時間が豊かになります。日常の中の非日常を常に感じることのできる我が家。今晩も、ライトアップされたヤマボウシを窓越しに眺めながらキッチンに立っています。

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住み始めて2週間が過ぎた。住み心地はたいへん良好。
特筆すべきは、暖かいこと☆ 薪ストーブの熱量たるや、ファンヒーターやホットカーペットの比ではなく、家全体を包む込む陽だまりのような暖かさである。ポカポカと心がほどけていく快適な暖かさを提供してくれる。朝起きても室温は20度を維持しており、布団から抜け出すのが辛くなくなった。

暖かさの質が違うとは聞いていたが、体験してみて納得!ファンヒーターをがんがんに焚いても常に手足が冷えていた以前と比べると、冷えが治まったように思う。
またタンスの中にしまっている服が冷たくないことも聞いていたが、本当にそうで、ヒヤッとする冷たさがない。湿度が低いせいか寝具もふっくらして気持ちがいい。

ストーブを中心とした間取りは、家族の語らいの時間を増やし、密度を高めてくれている。リビングの引き戸を開ければ、縦横につながる空間。キッチンと薪ストーブを中心とした間取りは、広いワンルームのよう。キッチンに立っていても、2階で洗濯物を干していても、常に家族の気配を感じる。気がついたのは、音がよく通ることだ。小さな声でもよく響くので、内緒話をするときは要注意である。

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黒い壁に囲まれた1階キッチン・ダイニングにいると、時がゆるやかに流れていくように感じる。南に面していて、しかも吹き抜けもあって明るいのだが、開放的な明るさではなくて、隅々に陰のある落ち着いた明るさ。



写真の撮り方が上手でないため、奥行きを十分に表わすことができていないが、実際はもっと奥行き感のある縦長の空間になっている。

力強い梁と、天井・壁の黒、光をやわらかく拡散させる障子の白、素朴であたたかい杉の床。それぞれの素材の持ち味がうまく溶け合って、この気持ちのよい落ち着ける空間を成している。そこに、古い水屋箪笥も落ち着きに一役果たしていることを付け加えたい。

中でも壁の黒は非常に気に入っている。気持ちをそっと受け止めてくれるような安心感がある。

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